スタジオPablo さかな通信

都心周辺の小水路に棲む生き物

こんにちは、今井です。
この半年あまり私は短編の作品を手伝いつつ
「はいからさんが通る前編」の背景美術制作に参加していました。背景美術の作業はほぼ終了していますが現在は全体作業の調整中です。11月に公開になりますのでお楽しみに!


https://haikarasan.net/

さて今回のブログはさかな通信になります。
都心周辺の水辺を生活の場にしている魚や生き物たち、そして、それらの魚たちを手軽に観察、採集できる、やさしい釣りを紹介します。

東京都心周辺には、いくつもの小水路が人工河川や運河、港などの間を通っており、様々な生き物が生息しています。水路沿いに緑道や公園になっているところも多く、中には、親水公園もあり、浅場にアシが生えていて、小魚や小さな生き物たちの楽園のようになっているところがあり、とてもいい観察場所です。
海が近いので、潮の干満の影響を受け、汽水でもやや淡水よりです。そのため、マハゼ、ウロハゼ、チチブ、ボラ、セイゴ(スズキの幼魚)、カイズ(クロダイの幼魚)、などの汽水魚が中心になります。

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アシが群生し浅場が広がっているところは、多くの種類の小魚の生育場になっています。

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ボラの幼魚 網で採集したもの

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アベハゼ4cm 釣ったもの 3,4年ほど飼育しています。マハゼやチチブも同じくらいの大きさで、一緒に飼っていましたが大きく成長して2年ほどで死んでしまいましたが、アベハゼはほとんどこのままのおおきさです。

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チチブ7cm 釣ったもの

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ウロハゼ15cm 身を隠せる石が沈んでいる所などにいます。大きいものは20cmを超え、小魚を丸呑みにします。

手のひらサイズ(5~10cm)くらいの小魚が多いですから、小物用のやわらかい短めの竿があれば十分です。釣り糸は1号以下、かみつぶしおもり、釣り針は袖3~5号くらい できれば、かえしのない、スレ針がよく、掛かった魚を簡単に外せます。えさは細いミミズなど釣具店に売っています。スーパーなどに売っているむきえび、あさりの剥き身も手軽でよいかも知れません。
魚のいそうな所 護岸の際の水底あたりを探って生きます。魚がいれば、引っ張るような感覚が手に伝わってくるはずです。タイミングよく軽く竿をあおると、えさの付いた針をくわえた魚の口に針が掛かり、釣れます。
足元から水面まで高い所もありますので、小さめのロープ付きの折りたたみバケツで水を汲み、観察用の小さい水槽を使って採集した生き物を観察します。
これらの魚以外にも水鳥やギンヤンマ、テナガエビ、シマハゼ、アベハゼなどの姿もみられました。
感動したのは、カイズ(クロダイの幼魚)を確認できたことです。

地下鉄などを使って手軽にこのような生き物を見られるのはうれしいものです。