大蛇が火を噴く

こんにちは。福岡スタジオアルバイトの斉藤です。

最近とある作品で、Gペンというものを初めて使っています。
ペン先の向きやインク量に常に気を配らないといけないので
なかなか制御が難しいですが、描き心地が凄く楽しいですね。
硬い金属にインクを付けただけなのに、結構長く描いてもかすれない！ふしぎ！
しかしインク壺からそのまま使っていると、夏だしすぐ蒸発しそうだなーと気になったので
こんなものを見つけました。

ダイソーの薬入れコーナー付近で見つけたクリームケース！
これ、底が半球状の上げ底になっていて、インクがごく少量でもつけやすいし蒸発しにくいのです！
これにペン先が浸かる深さだけインクを入れると、
毎回同じくらいの量のインクが付けられるので使いやすいですよ～。
軽くてすぐコロンと倒れてしまいそうだったので、
裏のスキマに練り消しを詰めて重くしたらイイ感じになりました。
フタがパチンと閉まるタイプなので、飛び散り注意ですが。

さて、今年は各地で夏のお祭りがやっと通常開催されている所も多いみたいですね。
先日、福岡県大牟田市の夏の一大イベント、大蛇山祭りを見てきました。
地方のお祭りで、全国的にはあまり有名ではありませんが
水神信仰の大蛇をモチーフにした山車の造形が凝っていて、毎年のように見に行っています。
頭と尻尾は竹の骨組みと和紙でできているのですが、毎年新たに作られるため全く同じ顔はありません。
元々は悪疫退散、五穀豊穣、無病息災等を願う神社の神事だったために
神社の名前を冠する「祇園六山」と、他に色々な団体が作るもので毎年十数台の大蛇がいるんですよ～。

お祭りでは掛け声と共に鐘や太鼓を打ち鳴らし、
個性豊かな大蛇たちが頭と尻尾をぐわんぐわん揺らしながら、
さらに火を噴き臭い煙をまき散らして街を練り歩くという、
わりと激しめのアツイアツイお祭りなのです。
日が暮れ始めて煙の中に浮かび上がる大蛇は、まるでファンタジー世界のドラゴンのよう。

祭り中には子供を大蛇の口に入れて無病息災を祈る「かませ」という行事もあり、
激しく泣くほどにご利益があるらしいです。
恐らく大牟田市民ならほとんどの人が嚙まれていると思います。

こんな大きなキバだらけの口に入れられて、トラウマを抱える子はいないんでしょうか。
写真のこの子もすくすくと育ちそうですね！

会場全体では十数台もの大蛇山がいるのですが、人が多くてまともに近づけないので
出会えた大蛇を少しだけ紹介しようと思います。

こちらは「大牟田神社第二区祇園」
伝統的な黒・朱・緑の３色で、大蛇山のイラスト等でよく見る色や形をしています。
各地のイベントに出張するのは大体この大蛇のようなので、
大蛇山を知っている人には一番見慣れた姿ではないでしょうか。
この写真では外れていますが、普段はこの大蛇だけが口に金色の宝珠をくわえています。
洗練されたデザインで、ギザギザのバランスがカッコイイです！

「三池藩三池新町彌剱神社（やつるぎじんじゃ）」の大蛇山。
150年以上前に藩主から賜ったという山車には見事な彫刻が施されており、
通称「御前山」と呼ばれています。
うさぎのようにぴんと立った耳に、行儀よくそろったおひげ、
幅広で丸みをおびた口元は何とも可愛らしい印象。
調べたところメスの大蛇だそうです。なるほど。

「栄町龍栄会」
細部の作り込みが凝ってますね～。生き生きと躍動感にあふれてます！
唇のビラビラの絶妙なカーブ具合にもこだわりを感じます。

すんごい立体感、複雑すぎてわけがわかりません。
なんかつよそう。

こちらは「明治泰龍会」の赤い大蛇山。
祭りのアピールタイム以外はいつも中心部から離れた広い場所にいるので、毎回見ていたのですが
この大蛇、毎年しっぽが予想外の進化をしていて面白いのです。

2016年。元気よくトルネードしています。

2017年。
らせん状に激しく巻いて、複雑すぎる立体感！
竹の骨組みですよね？中は一体どうなっているんでしょう。

2022年。怪獣のような重厚感！
不規則な凹凸は生き物のようなリアリティがあって、作るのも難しそうですね。

こちらが2023年。
重厚感は薄れましたが、らせん形との合わせ技ですっきりスマートにまとまっています。
鱗が一枚一枚立体になっていて、今年も凝っていますね。

福岡のお祭りは博多どんたくや山笠があまりにも有名ですが、地方にも沢山の面白そうな祭りがあるので
機会があれば色々行ってみたいものです。

TVアニメ『逃走中 グレートミッション』
私も時々参加させて頂いています。
月の世界は密度MAXの独特な街並みが難し面白いです。
毎週日曜 朝９時～ フジテレビ 他にて放送中です！