制作裏話

Sonny Boy 背景美術 美術スタッフ背景画紹介

こんにちは。
スタジオpablo代表の秋山です。

今回は
弊社で美術監督と背景を担当しました
TVアニメ『Sonny Boy』
の背景美術に関して

参加していた美術スタッフみなさんの
背景画をご紹介します。

放送直後に記事を書く予定が
ワタワタとしているうちに
季節はすっかり秋となり、、、(なんならもう冬。。。^^;)

記憶もうすれかけている方もいらっしゃるかと思うのですが
是非この記事をきっかけに
思い出していただけると嬉しいです!

思わず長文になってしまいましたので
ゆるりとご覧ください〜
💦


https://anime.shochiku.co.jp/sonny-boy/

『Sonny Boy』は
江口 寿史先生がキャラクター原案を描いたことや
銀杏BOYZさんが主題歌を担当されたこと

アニメオリジナル作品であり、独特の雰囲気を持った作風だったこともあり
一般受けを目指す作品というよりは

刺さる人には深く刺さるといった作品だったように思います。

賛否両論ありましたが
その分、作品作りの醍醐味も感じていまして
参加できて、とても良かったです。

Sonny Boy 背景美術の方向性

スタッフ紹介の前にざっくりと本作の美術の方向性についてご説明します。

監督の夏目 真悟さんとはTVアニメ『ACCA13区監察課』(美術監督は吉岡 誠子さん)
でもご一緒させていただき


http://acca-anime.com/

そのときの仕事ぶりから
作家としては勿論、人間性も含めて尊敬しています。

その夏目監督の新作 しかもオリジナル ということで
鼻息荒く臨んだ 第1回目の打ち合わせ時

監督から美術の方向性に関して

「シンプルな表現にしたい」

「色の強さをだしたい」

「手描きの美術で」

というオーダーを頂きました。

僕の乏しい美術知識から思い浮かんだのは
マチスに代表される野獣派(フォービズム)の考え方でしたが

弊社の美術監督、藤野 真里さんからは
補色をつかって不安感をだすなど色々なアイディアが出て
(詳しくはこちらの記事を)

そうした考え方を
背景美術を描くスタッフ皆さんと共有していきました。

さて 前置きが長くなりましたが(^^;)
スタッフ紹介に入りたいと思います!

Sonny Boy 美術監督

 藤野 真里さん

こちらの写真は藤野さんが描いた背景画を
一部、机に並べて撮ったものです。

こうして並べてみると壮観です!

そして以下は藤野さんが本編用に描いた美術ボードや背景画です。

 

通常、美術監督は絵コンテの内容を理解した上で
美術スタッフに指示を出していきますが

Sonny Boy は絵コンテが難解だった上に
打ち合わせのときにも、監督の方針なのか 全てを説明するという形ではなかったので
美術スタッフに指示出しするのは難しかったと思います。

作品美術の質を保つのは美術監督として重要な仕事ですが
美術ボードや背景画を描く仕事だけではなく

クオリティを保つために
美術スタッフのモチベーションを維持したり
制作会社や監督や演出とやりとりをしたり

実は管理業務も結構な仕事の割合を占めています。

TVアニメ『どろろ』

でTVシリーズとして、初の美術監督を務めた藤野さんですが
そのときの経験を生かして、全体の調整を上手にやっていたと思います。


https://dororo-anime.com/

TVアニメ『どろろ』 の背景美術は
弊社HPギャラリーでもご覧いただけます。

Sonny Boyは さまざまな事情により
スケジュール的に厳しいものでしたが

そんな中でも質の高い美術を保てたのは
藤野さんの熱量が他の美術スタッフに伝播したことも
大きな要因のひとつだったと思います。

 

Sonny Boy 美術監督補佐 2名

美術監督補佐 松村 良樹くん

松村くんの背景画も 一部ですが
机にならべてみました

 

今年の1月番組だったTVアニメ『2.43清陰高校男子バレー部』 で初の美術監督を務め
一気に成長した松村くんでしたが、Sonny Boyでは美術監督補佐を務めました。


https://243anime.com/

美術監督の気持ちを実感として理解したことが大きかったのか
美監の藤野さんの右腕として、とても頼りになりました。

重要なカットを多く担当したり、後輩のチェックを一部担当したりと活躍しました。

美術監督補佐 水野 博之くん

水野くんの背景画も机にならべてみました。

松村くんの1年後輩にあたる水野くんですが
『2.43清陰高校男子バレー部』で初の美術監督補佐を務めた後
Sonny Boyでも美術監督補佐を務めました。

水野くんは
肉、魚、野菜の大半を苦手として
主食がチョコバナナ(笑)
という不思議な人ですが

男気あふれる
頼りがいのある一面を持ち
大変頼りになりました。

Sonny Boy 背景美術スタッフの皆さん 16名

座間 智子さん

座間さんはpabloで最も古参の社員です。

『ヘタリア5期』『PET』(弊社が担当したのは前半の話数のみ)
で美術監督を務め
美術監督補佐は複数作品参加しています。

Sonny Boyでは背景マンとして活躍してくれました。

pabloのブログの設営や管理なども担当しています(^ ^)

福田 健二くん

Pablo福岡スタジオの責任者、福田くんは
『少女⭐︎歌劇 レヴュースタァライト』 で美術監督を務めました。

そしてpablo入社時期が美監の藤野さんと同じです。

藤野さんに近い存在として
福岡スタジオでのSonny Boyのあがりをチェックしてもらったり、頼りになりました。

今井 修さん

pablo代表、秋山の背景会社時代の後輩であり
業界歴25年以上のベテラン。

本業が釣り人、趣味が背景マンという
面白い人です。 当ブログでも
「さかな通信」 という魚関係のブログを長年担当しています。

常に冷静な人ですが、熱い背景画を描く今井さん。

Sonny Boyでも難しいカットを
複数担当して頂きました。

堀川 あゆみさん

アーティスト気質の堀川さんは
絵に没頭するタイプです。

勢いのあるタッチが無骨でカッコ良い画面を作る人です。

土橋 久美さん

普段はpabloで請け負っている
他の作品をメインで担当している土橋さんですが
スポット的に手伝ってもらいました。

参加したのは11話と12話の観覧車のシーンです。
枚数をたくさん描いてもらいました!

佐々木 利奈さん

入社3年目の佐々木さんですが今年急成長中です。
思慮深くもあり、勢いもあり
いろいろなカットを担当してもらいました。

石黒 仁真さん

入社2年目の石黒さんは非常に馬力があって
荒削りですが思い切りのよさが魅力です。

意欲的に取り組んでもらいました。

小野寺 由惟さん

今年入社の新人さんですが
すでに他社さんで3年の経験があります。

おしとやかな外見からは想像もつかない
大胆な絵を描く人です♪

大西 智代さん

今年入社の新人さんです。
研修を経て、4話のモンキー球場で
背景マンとして本番デビューした後

他作品に参加していましたが
飛び入りで10話にも参加してラジダニのハーモニーを担当しました。

神宮司 桃子さん

今年 福岡スタジオに入社した新人さんです。
新人離れした能力の高さに驚くことの多い神宮司さん。
今後の活躍が楽しみです。

外部スタッフ様

 

吉岡 誠子さん

背景美術界の至宝
小倉 宏昌さんの主催する
小倉工房 出身の吉岡さん

パブロ作品では
『終わりのセラフ』
『ACCA13区監察課』
『蒼天の拳 REGENESIS』

などで美術監督を担当して頂きました。

美監の藤野さんのお師匠様です^ ^

1話を重点的に担当していただきました。

さすが吉岡さんという背景画で
いつも納品いただくのを楽しみにしていました。

仕事も素晴らしいですが
誰もが認める美人さんです!

美しすぎる美術監督として
今後のご活躍にも大いに期待しています!!

長澤 康治さん

吉岡さん同様 小倉工房出身です。

吉岡さんからの紹介で
pablo作品では多く参加していただいています。

超頼りになる方です。

とにかくパワフルで 大変助けていただきました。

須藤 理子さん

須藤さんも小倉工房出身(笑)

長澤さんと同様、吉岡さんの紹介でpablo作品では常にお願いしています。

吉岡さんや長澤さんと同様
本当にパワフルに仕事をして頂き
大変助けて頂きました。

金山 えみ子さん


秋山の背景会社時代の先輩です。
pablo設立以前から様々な作品で助けていただいています。

薄塗りが得意な佐藤さんですが
Sonny Boyでは厚塗りもカッコよく描いて頂き
大変たすかりました。

斎藤 陽子さん

人柄と同様に
非常にきめ細やかな絵を描かれて
安定のあがりをいただきました。

美監の藤野さんとは気が合い
リモート打ち合わせのときは
雑談も盛り上がっていたようです(笑)

北山 奈知さん


吉岡さん 長澤さん 須藤さん と同様に
小倉工房 出身

その後 石垣プロダクションを経て
現在はフリーとしてご活躍中です。

いつも丁寧でしっかりとした上がりをいただき
大変助かりました!

ついでに、、、秋山

恥ずかしながら
僕もこの2枚だけ背景描いていました^ ^
お目汚しですが
せっかくなので同席しました!

以上のようにたくさんの方達に支えられた
Sonny Boyの背景美術でした。

Sonny Boyをご覧になっていない方からすれば
一体どんな話なんだろうと感じるくらい
いろんな場所やシチュエーションがありました。

駆け足でご紹介しましたが
長文になり、ここまで読んで下さった方
ありがとうございます!!

コロナ禍の厳しい状況下

無事に最終話まで作品に参加できたこと、ご視聴者様から
高い評価やご声援を頂いたこと、大変嬉しく感じていました。

Sonny Boyに携わった全てのスタッフ様と
ご視聴いただいた皆様に支えられて
心に残る作品になったこと、そうした作品に参加できたこと
大変光栄でした。

皆様に感謝を込めて
ありがとうございました!!!

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