こんにちは!最近、急に暖かくなったので、どこかに行きたくてむずむずしていた河合です。
さて、私の最近のお仕事はというと、惡の華の美術監督補佐のお仕事をさせていただいています。
監督を始め、アフレコ見学での素敵な現場を目の当たりにして、自分の背景作業ももっと!!と気が引き締まる思いで日々背景作業をしています。
せっかくなので、一枚だけですが描いたものの過程とはどんな感じかご紹介致します。
惡の華 背景制作過程
原図
このような感じで背景お願いしますという指示書(以下原図)をいただくので、
こちらをもとに、作業を始めます。
ロトスコープでのアニメーションなので、写真の原図になっています。
トレス
原図を画用紙に重ねて固定したら、間にカーボン紙をはさんで画用紙に線をうつします。
うつす時は、ボールペンなどで形をなぞりうつします。
地塗り
うつし終わったら、塗りの作業に移りますが、その前にどの時間帯で塗るかを絵コンテ
で確認し、さらにキャラクターの位置も絵コンテや原図で再確認します。
確認を終え、どのように塗ろうかな、とイメージを決めたら塗りの作業に移ります。
ここから画用紙を濡らして紙が乾くまでの間におおまかな下地を塗ります。
この作業のことを地塗りと言いますが、紙が乾くまでの時間との勝負なので、
地塗り作業中の人には話しかけないという密かなルールがあります。
このカットに関しては、お昼の画像での原図でしたが、本番の時間帯は夕方
でお願いします。という事でしたので、夕方にイメージを変更し、光の向きも実際の
地図に合わせて作業を進めます。
ちなみに他の作品ではあまり経験した事がなかったのですが、
惡の華では、実際の太陽の方向に合わせて背景の光と影を設定して作業をしています。
仕上げ
乾いてから仕上げまでもっていきます。
ざっくりした説明ですが、大体このような具合で背景作業をします。
順番に見ていただけると、描いてあるものが増えていきます。
途中の段階をお見せするのは少し恥ずかしいですが、このような感じで進めます。
完成
こちらの背景画は、先日放送された6話の背景です。
手描き背景の制作工程のデータ集(CD-ROM)が弊社ウェブストアにて販売中です!
是非見ていただけると嬉しいです!