こんにちは、斉藤です。
春真っ盛り、植物の新芽がぐんぐん伸びる季節ですね。
先日、母の実家の竹林にタケノコ掘りに行ってきました。
幼い頃から毎年タケノコを掘りに行くくらいには竹林を見慣れているので、
今回は自然な竹を描くポイントをご紹介しようと思います。
といっても孟宗竹という、ごくありふれた大きな種類の竹に限った話ですが…
竹の枝葉は全体的に見ると縦に長く、結構下のほうからも葉が出ているように見えますが
葉っぱの生える高さはとっても高い所から始まります。
でっかいスケール感!
林の中では人間の背丈くらいの高さに枝は生えておらず、
何か葉っぱが見えるのは別の植物です。
竹林の終わりの境目には少し低めの竹もあります。

節の間隔は根元に近づくにつれてギュッと狭くなります。
根っこは祟り神のような、おどろおどろしいビジュアルです。
去年生えたような若い竹は、青みの強い色をしていて
根元にまだタケノコ時代の皮が残っていたりします。
皮のついた竹もちょっぴり描いてあげるとリアリティが増すかもしれません。
春先なら、こういう中途半端な姿を描くのも絵的に面白そうですね。
掘るときのコツは、少し掘ったら曲がり方を見極めることです。
この写真だと、何となく右手前に曲がっているのがお分かりいただけるでしょうか?
大抵はどの方向かに曲がって生えているので、
この場合は手前だけ掘り進めると、大きな穴を空けずに省エネで掘ることができます。
あとは根元に思い切り鍬を打ち込むと、てこの原理でバリッともげます。
そして根元まで掘ること。←これ大事!
紫色のイボが見えている辺りですね。
掘り進めて、わー大っきい!!と思っても油断は禁物です。
タケノコの皮を剥くと、中身はこんな感じで根元近くから急激に幅広くなっています。
なので根元に到達せずに途中で切ってしまうと、ほとんど食べるところのない
皮ばかりを持ち帰るという残念なことになってしまうのです。
こちらは先ほどの写真の「途中で切ったやつ」を開いたもの。
せっかく大変な思いをして掘ったのに、手のひらに収まるくらいの中身だと
何ともいえない気持ちになりますよね…
美味しそうなものの見分け方は、
てっぺんのギザギザが黄色いものが柔らかくて美味しいことが多いです。
緑色だと日に当たって光合成を始めているので、えぐみや固さが出てきます。
あれ、いつの間にか絵と関係のない話に。
最後に宣伝です
弊社で美術を担当させていただいた映画、「不思議の国でアリスと-Dive in Wonderland-」が2025年8月29日に公開されます。
こちらのキービジュアルの絵と同じように、本編中の背景美術も手描きの水彩を活かした
絵本のような世界に仕上がっていますので、どうぞお楽しみに!