「パロルのみらい島」背景美術 気を付けたところ
明るく楽しい雰囲気作り
パロルは少年の冒険心をくすぐる冒険活劇です。
このため、明るく楽しい雰囲気を作ることを心がけました。
特に気を付けたのは以下の2つです。
色彩を豊かにすること
表現をシンプルにすること
色彩を豊かにするための工夫
①キレイな色を目立たせる為に、落ち着いた色の面積を大きくとる。
キレイな色をたくさん使うのではなく
落ち着いた色を広い面積で使い、キレイな色はポイント的に少量使うと
印象に残ります。
②影色に黒をなるべく使わない。
黒は美しい色ですが、影色に多用すると
重くみえたり、鈍くみえたりします。
作品の雰囲気を作るために、黒は少量で使っています。
③反射率を高めに設定。
影中の表現を見て頂くとわかりますが
影中でも光の反射を意識しました。
窓ガラスなど意識的に明るくしています。
表現をシンプルにするための工夫
描き込みが多くなりすぎないようにしています。
絵の具を使ってアナログで描いていますが
絵の具のにじみを意識的に使っています。
パロルでは背景スタッフに、「ジュワッとさせて」と伝えていました。
キャラが倉庫に閉じ込められ、キャラにスポットライトが当たっているシーンです。
絵の具のにじみを使ったり
奥の建物の窓など、描き込みを極力おさえて
表現をシンプルに描いています。
説得力が必要なシーンは、描き込む
世界観をしっかりみせるカットでは
描き込みもします。
通常のシーンの表現をシンプルにしている理由の1つとして
「決めのカット」の描き込みを立たせる目的もあります。
いろんなシーンがありますね。
背景美術のことも気にしながら、本編をご覧頂けると嬉しいです。