雑記

映画「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」を見ました。

こんにちは、土橋です。 😀
そろそろ10月を迎えそうで1年が経つのは早いなと実感しております。

今週のブログ当番 土橋さんはこんな人

美大油絵科在席中から、アルバイトとしてスタジオPabloに勤務

大学卒業の2018年入社

現在はTVシリーズや劇場作品に背景マンとして参加中

神奈川県出身

今年も様々なアニメ映画作品が公開されてきましたが
スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」という作品が素敵でしたので
感想を書きたいと思います。

画像引用元(https://eiga.com/movie/96269/photo/)

こちらの作品ですが、海外漫画である「スパイダーバース」というシリーズを
映像化したものになっており
アメリカのコミックアートの世界をそのまま映像として動かそうという大変な意欲作となっていました。
Marvel出版社のコミックの作り方というのは、分業制になっており
「ライター」「アーティスト」「カラーアーティスト(塗り」「文字職人」など
コミック制作の中で担当が別れているのですが
(この点から日本の漫画制作よりもWebtoonやアニメ制作の形と似ているなと思います。)
こちらの作品は特に「アーティスト」の方々にスポットを当てられていました。

一例なのですが、映画内では様々なキャラクター達がそれぞれが暮らす世界を飛び出して
冒険するシーンがたくさんあるのですが、それぞれに原作元となる作品が存在しており
主人公格として出てくるキャラクターの原作コミックがこちらとなっています。

表紙で伝わるか分かりませんが…。

印象的な色彩構成やスタイリッシュな塗りなど、独特な作画スタイルをもつ
「ロビー・ロドリゲス」というアーティストがこのような作画方法で表現するコミック作品でした。
そして映画ではこのロビー先生の描かれたアート的な風景がそのままの色彩感で
3Dアニメの世界に再現されており、キャラクター達がそのコミックアートの世界を駆け回る作りになっていました。

一般的なCGアニメ作品ではなく、CG技術と2Dアートやレタッチや演出など
複合的に組み合わせてアニメーションを作り出していたので、技術的な面でも鑑賞していて
様々な勉強になったのですが上記のように原案からの作り込み方で手を抜く部分がなく
ものすごい手間がかかっているアニメーション作品だなと思いました。
あらゆる要素がファンに向けたイースターエッグとなっていたりもするので
Marvelコミックのアーティスト達が今まで築き上げてきた仕事へのリスペクト精神を映像制作陣が抱いていることが全開で伝わり、現代のアニメーション技術でしか出来ないことで全力の再現をしているのがとても感動的でした。

余談なのですが
海外のコミックアーティスト達の出版社との関係は日本と比べるとかなり違っており、基本的には著作権が出版社帰属になっているため、いくら自分たちが0からキャラクターや世界観設定を制作しても出版社へ帰属するという事になっています。

なのでコミックの作画をやる以外の活動をしているアーティストがほとんどです。
コミックコンベンション(日本でいうコミックマーケットのような場所)というイベントで画集を売っていたり、その場でお客さんがお金を払いキャラクターを描いてもらうといったイベントを精力的にやっており、私も過去に好きな作家さんが来日された際に会いに行きました。

これらは自費出版された画集なのですが、ほぼ全て先生達から直接サインを頂いて購入できました。素晴らしい体験です。
「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」がアートの面で今回評価が高かったので
アメコミといえば実写作品…。みたいな今日ですが、基盤の仕事をしているコミックアーティストの方々の仕事の方にもっと注目が集まってほしいなと感じています。

コロナウイルスの流行でコミックコンベンションなどの海外系のイベントがストップしていたのですが
今年から海外旅行も盛んになり、前のイベントの空気に戻りつつあります。
国内でも今年大型の「東京コミコン2023」というイベントが12月に開催されるのですが
その際またコミックアーティストの先生方との交流会が開催されるので、とても楽しみにしています。

最後にお知らせです。

TVアニメ『逃走中 グレートミッション
毎週日曜日朝9時~放送中です。私も参加させていただいております。
是非ご覧ください!

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