制作裏話

新入しました!

はじめまして!三月中旬頃から研修期間を始め、四月から新入社員として働いております。堀川と申します。よろしくお願い致します。

今年の3月に福島の高校を卒業したばかりです。
一人で東京に上京して、社会や一人暮らしの厳しさや大変さなどを知り、今まで育ててきてくれた人達のありがたさが身にしみています。時々、ホームシックになったりも…

入社してから、絵の勉強を本格的にさせていただいていると思います。毎日学ぶことでいっぱいです。
研修期間の始めの頃は、パースの練習として美術設定をもとにいろいろな角度から見た場合のレイアウトを描きました。
また、白黒の絵の具を使い立方体や円柱を描き、物体を描く上での基本的な知識を学びました。
今現在は「劇場版はいからさんが通る」の背景を描いているので、かなり緊張です。
http://haikarasan.net/

そんな私ですが、最近会社の先輩の福田さんに紹介して頂いた素晴らしい本に感銘を受けています。
数々のアニメで背景美術を担当した小林プロダクション代表の小林七郎さん著作の「アニメーション美術-背景の基礎から応用まで-」という本です。

CIMG1157.JPG

実はこの本、日本で初めての背景美術の教本なのだそうです。
PABLO代表の秋山さん曰く「とても大事なことを簡単な言葉に凝縮して書かれている凄い本」ということなので一言一句噛みしめて読んでいます。

読んでみて特に目にとまったのが『自分の力不足を「慣れていないから」とごまかしてはいけない。慣れごととして絵に関わってしまうことはプロを目指す者にとって最も警戒すべき点だ。』というところです。
秋山さんも同じようにおっしゃっていたので、私も「慣れれば…」とかいうことに甘えないように自分自身を警戒したいです。
CIMG1161.JPG

CIMG1163.JPG CIMG1164.JPG

影の落ち方や面の明暗などの基本的な知識から、複雑な形を基本形の変化としてとらえるなどその他応用的なことまで書かれています。とても勉強になります!

この本は背景の仕事をしていく中で読み返してみると、その時々で刺さってくる言葉が変わってくるとみなさんから聞いているので「私はこれから三年後、五年後と、この本をどんな気持ちで、どんな捉え方で読むんだろう。」と今からワクワクしています。
小林さんは男鹿和雄さん、水谷利春さん、大野広司さん、石垣努さん、小倉宏昌さん、木村真二さんなど多くの現在活躍されている美術監督を育てた方としても知られていますが、きっとこの本の中に共通する考え方が多く含まれているのだと思います。

これからもたくさん学んでいろいろ吸収して仕事頑張ります!!