弊社スタジオPABLOでは
TVアニメ「ゾンビランドサガ リベンジ」
8話と9話の佐賀事変編の美術設定を担当させていただきました。
美術設定の作業は一年以上前ですが、この度無事に放送されました。
(※本編の背景は草薙様とMAPPA様がご担当されています。)
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今回は佐賀事変編の聖地巡礼スポットを、写真と一緒にご紹介させていただきます。
情勢が落ち着いた頃に、聖地めぐりに活用していただけると幸いです。
(ほとんど面影が残っていないスポットもありますが、イメージでお楽しみください)
なお、8話以降のネタバレはありませんので安心してご覧ください。
ゾンビランドサガとは
ゾンビとして生き返った少女たちがプロデューサーに導かれながら、
佐賀県を救うためにご当地アイドルとして活動する様子を描いた、大人気オリジナルアニメです。
![](https://studio-pablog.com/wp-content/uploads/2021/05/IMG_2203.jpg)
現在放送中の第2期『ゾンビランドサガ リベンジ』では
アニメの舞台自体は、現代の佐賀ですが
グループメンバーの中に「ゆうぎり」という江戸&明治時代を生きたキャラクターがいて
今回はその「ゆうぎり」の生前の話になります。
現地で取材をしたり、当時の資料を元に美術設定を描きました。
佐賀事変編:聖地巡礼スポットご紹介
1,長崎街道
佐賀のにぎやかな繁華街
佐賀城下_大通りのモデルはこちらの道です。
お話の中では喜一がビラ配りをしていたり
さくらのご先祖様(?)が茶屋の呼び込みをしています。
明治の面影はほとんどなく、今は商店街になっています。
場所は他話数で登場している、ムツゴロウ広場のすぐ近くです。
ここから当時をイメージできる要素は…
”道幅”でしょうか…
道の左右に用水路が流れているので、この道幅だけは当時からそこまで変わっていないと思われます。
恵比須像
そしてもう一つ
お話の中に登場していて、当時をイメージできるものは…
店先や道のかたわらなどにある恵比須像です。
(※すみません、お話の中では人が多くてあまり見えていないようです…)
みちしるべとしての役割もあり
周辺を散策すると、他にもいくつもの恵比須像を見つけることができます。
![](https://studio-pablog.com/wp-content/uploads/2021/05/IMG_2183.jpg)
![](https://studio-pablog.com/wp-content/uploads/2021/05/IMG_2152.jpg)
![](https://studio-pablog.com/wp-content/uploads/2021/05/IMG_2182.jpg)
その数、佐賀市内だけで830体以上!
様々な日本一を認定する機関から「恵比須の数日本一」のお墨付きもあるそうです。
巡礼の際に探してみると楽しいですよ。
この恵比須像に関してはこちらのサイトでわかりやすく解説されていたのでリンクを貼らせていただきます。
コインパーキングのマークまで恵比須さんが使用されていて、とても愛されているようです。
![](https://studio-pablog.com/wp-content/uploads/2021/05/IMG_2184.jpg)
あ、あと、お話とは全く関係ありませんが
右の角の和菓子屋さん(江戸時代の恵比須像が現存するお店)のお菓子が
とても美味しかったのでそれだけはお伝えしておきますね。
2,蓮池公園
ゆうぎりと喜一が出会うシーンです。
物語に登場する季節は春なので満開の桜になっています。んーロマンチック♪
ゆうぎりが風車を買う場所
赤い鳥居の右側に屋台が並んでいて
そこで、ゆうぎりが風車を買うという想定で作業しました。
美術設定の作業時に写真の道幅より若干狭めに設定したので、物語の中ではもう少し道が狭い印象だと思います。
![](https://studio-pablog.com/wp-content/uploads/2021/05/hasuike2-1.jpg)
喜一が落ちる位置
![](https://studio-pablog.com/wp-content/uploads/2021/05/hasuike3.jpg)
3,喜一と伊東の帰路
![](https://studio-pablog.com/wp-content/uploads/2021/05/hasuike_kiro.jpg)
ゆうぎりと出会った後に
ボーッとした喜一と伊東が並んで歩いて帰っている道です。
奥に小さく見えている建物は、お話の中では社になっていますが
現在は老朽のため取り壊されて、東屋が立っています。
![](https://studio-pablog.com/wp-content/uploads/2021/05/IMG_2068.jpg)
4,新北(にきた)神社
喜一の家:門前
お話の中だと内側からしか見えていませんが
喜一が徐福(じょふく)おじいちゃんと暮らしている家の門のモデルはこちらです。
個人の家としてはあまりにも立派な門なので、美術設定の作業時に小さくアレンジしています。
屋敷本体のデザインは、いくつかの住宅を組み合わせて作っているので
そのままの建物は存在していません、すみません。
喜一の家:庭
神社の境内にある、二本の木も喜一の家の庭に登場しています。
樹齢1600年のクスノキ
![](https://studio-pablog.com/wp-content/uploads/2021/05/kusunoki.jpg)
徐福伝説の徐福さんが種をまいたと伝わるビャクシンの木
![](https://studio-pablog.com/wp-content/uploads/2021/05/hyakubisin.jpg)
サイズがあまりに大きいため、美術設定の作業時に小さくしています。
アニメに出てくる徐福(じょふく)おじいちゃんも
この徐福伝説の徐福さんがモデルになっていると思われます。
徐福伝説の徐福さんとは今から2200年前に秦の始皇帝の命を受け
不老不死の薬草を求め日本に派遣されたという伝説の人物です。
あれ?イケメン?
徐福の里薬用植物園
徐福伝説の徐福さんに関して知りたい方はこちらを訪れることをおすすめします。
※他話数でも店の絵画(写真?)の中で建物が登場しています。
![](https://studio-pablog.com/wp-content/uploads/2021/05/jyofuku.jpg)
徐福さんが見つけたという不老不死の霊薬「フロフキ」がこちらです。
一般的には「カンアオイ」と呼ばれる、葉っぱの下に花が咲く不思議な植物です。
![](https://studio-pablog.com/wp-content/uploads/2021/05/IMG_2108.jpg)
薬草を押さえて花を見せてくださっている方は
この薬用植物園の管理人さんです。
植物に対しての愛が感じられる素晴らしい解説を聴くことができ感動しました。
こちらの薬用植物園、約400種の薬用植物が栽培されています。
とても手入れされていて、説明札の内容も丁寧で親切です。
こちらだけでも見る価値アリなスポットなので、足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。
おすすめです。
![](https://studio-pablog.com/wp-content/uploads/2021/05/IMG_2104.jpg)
新北神社のビャクシンの木もパッケージになっている「徐福飴」もここで買うことができます。
5,伊東玄朴旧宅
ゆうぎりが佐賀でひとりで暮らしている家のモデルはこちらです。
(今回の佐賀事変編のスポットで一箇所だけ離れた場所になりますので、巡礼の際はご注意ください。)
佐賀の民家の特徴で
藁や茅だけではなく、葦葺き屋根というものがあり
こちらのサイトを参考に作業させていただいております。
門周辺も取材したときに修復工事中だった為
美術設定では、過去の資料を見ながら描き足しました。
![](https://studio-pablog.com/wp-content/uploads/2021/05/P5270519.jpg)
室内は芝居の都合上
土間を描き足したり等のアレンジをしているので
お話の中を「そのまま」体験するのは難しいと思われます…
室内を見学されたい場合は
閉館している場合がありますので、事前に確認することをおすすめします。
建物周辺も美しい田園風景が残っているので
静かに散策して、ひとり静かに暮らすゆうぎりの気分を味わうのも良いと思います。
![](https://studio-pablog.com/wp-content/uploads/2021/05/DSC00769.jpg)
以上になります。最後までご覧いただきありがとうございました。
是非、本編と合わせてお楽しみください。
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一覧の地図も、もう一度貼っておきます。
弊社では他にも美術・背景で色んな作品に参加しています。
参加作品の解説リクエストがありましたらコメント等いただけると嬉しいです。
過去参加作品はPCだとサイドバー、スマホだと下方に
こんな感じのリンク一覧があります。
他記事も、ぜひご覧ください。
よろしくお願いいたします。